ゴルフのメンタルマネジメント②>自分を超える>プレッシャーとの戦い>スコアアップメソッド連載⑧

スコアアップ

スタートホールの緊張感を乗り越えるには?ベストスコア更新のプレッシャーに打ち克つためには?

スタートホールの特別な緊張感

今回、まずはプレッシャーの種類についてお伝えしようと思います。

ひとつめは、朝イチのティーショット。「人の目」と「コースレイアウト」のプレッシャーでいえば、ラウンド当日のスタートホールのティーショットは、その双方が最も大きな存在として立ちはだかる時間かと思います。

「スタートのティーショットだけど誰もみていない」

「左右のOBもなくて、だだっ広くて、どれだけ曲げても大丈夫」

現実的ではありませんが、このようなシチュエーションであれば、おそらくプレッシャーはほとんど感じないでしょうね。それほどに2強ともいえるプレッシャー、じつに巨大な相手。

ですが、スタートホールだけは、決定的といえるほど、他の17ホールとは違ったファクターが加わわります。大勢が参加しているコンペで、一組目のときは「人の目」が圧倒的に増えること。

そして、何よりも違うのは「まだ一打も打っていない」という事実

積み重ねてきた練習はうそをつかないし、決してミスしか出ないようなコンディションではないかもしれない。けど、とにかく一打でも打ってみないと、自分なりに築きあげた自信は、その半分ほどの姿もみせてくれない。

「ものすごいミスをしたらどうしよう」「空振りでもしてしまったら…」

という、考えすぎともとれるようなプレッシャーがおそいかかってくる。

不思議と、練習場で打てていたナイスショットは、このときは脳裏のかたすみにも浮かんではくれない。思い浮かぶのは、マイナスなイメージばかり。

不安だらけのメンタルでティイングエリアに立つことになってしまいます。

さらに厄介なことに、プレッシャーというものは、シンプルな足し算では計算できないことが多い。二重三重になると相乗効果を起こしているのでは、と思ってしまうほどに度合いが増大してくるんです。

次のラウンドのとき、試しにスタートホールのティーショットでナイスショットを打てたプレーヤーの表情を見ていてほしい。嬉しさよりもひとつの大きな関門を突破した安堵感のほうに印象が強い。

これはゴルフ歴や平均スコアにも関係ありません。トーナメントプロにも初心者にもある、ゴルファー全員が共有するプレッシャーのひとつなのです。

ベストスコアへのプレッシャー

ふたつめは、アマチュアゴルファーにとって、そしてスイングもスコアも伸び盛りのゴルフ歴の位置にいる人に生じる特別なプレッシャー。

ベストスコアを更新するときです

110や100、90といった大台を乗り越えるというラウンドのスコア。40台や30台を出せるというタイミングのハーフの9ホールのスコア。最終ホールを迎えたときのティイングエリア。グリーンで最後のパッティングをするとき。

そのホールのスコア次第でベストスコアを更新できるというときは、まさに特別なタイミングです。

ここまでお伝えしてきたものとは、全く違うプレッシャーが登場してしまう。

そこまでの道のりが長ければ長いほど、その度合いは比例します。

スイングの向上やスコアアップを目的として、日々の練習とそれまでのラウンドの積み重ねがあるとすれば、ベストスコアはとても大きな証となりえますよね。そのあとに得られる達成感は、例えようがありません。

ゴルフというスポーツの醍醐味のひとつでもあるでしょう。それだけに、そのときにのしかかるプレッシャーは、とりわけ重い。しかも、この場合には外的要因の要素が薄い。

すべての結果は、内的要因、自分自身のプレーにゆだねられるから。

ドライバーのミス、アイアンのミス、アプローチのミス。すべてのミスが目標達成の妨げとなってしまう可能性があります。

いくら頭に思い浮かべないようにしても、消せることができない。

筆者自身も、たくさんのゴルファーのベストスコア更新に立ち会ってきましたが、このタイミングで平然としている人は、あまり見たことがありません。例外なく、独特な雰囲気を醸し出し、プレッシャーの重さを感じ始めているのが伝わってくるんです。

1ラウンドでいえば、15ホールを過ぎたころから様子が変わってきます。最終ホールにきて可能性を残していれば、目にみえて口数が減っていますしね。

最後のパッティングのとき、「これを入れればベストスコア」というときには、すっかり無口になっている人もめずらしくはありません。

大きなイベントの直前で言葉も発せない、という気持ちはよくわかりますし、特別な緊張感を感じます。

それだけに、達成したときの笑顔は本当に素晴らしいし、心から祝福したい気持ちにもなる。

ゴルファーであれば誰もが通る道ですし、そこまでの道のりが長ければ長いほど、喜びもひとしおです。

場数の多さがメンタルを鍛え上げる

心技体というジャンルでいえば、スイングという技術や筋力トレーニングといった体力の部分は、専用のスイング理論や練習方法、そしてトレーニングの仕方が数多に存在しています。

ただ、心理学的なメンタルのジャンルに関しては、ゴルフというスポーツの範疇で、効果的な専門のレッスンや指南書をあまり見たことがありません。

もちろん間接的にやれることがないわけではない。朝の練習をことさら念入りにやって、ショットの不安を軽減させること。また、事前の情報収集によってコースレイアウトに対する懸念をできる限り払拭しておくなど、対応策としての材料はあります。

しかしながら、メンタリティの専門的な対策はありませんし、むろんプレッシャーが皆無になるわけでもない。緊張感という名のプレッシャーを、決定的にゼロに解消できる策はおそらくないのではないか。

少なくとも筆者は想像できません。

ですが、軽減することはできます。しかも着実に実感できるほどに。

それは場数を踏むことです。

少し抽象的な表現でいえば、「慣れ」といってもよいかもしれません。

「なんだ回数をかさねるだけじゃないか」というご意見もあるでしょう、その通りです。

その意味では、ラウンドの数と時間が必要なのは確か。しかし、ここでお伝えする回数とは、異なるゴルフ場、そして異なるプレーヤーとのラウンドという意味合いが含まれます。

同じ条件下で数を重ねることではなく、景色の変化や質的な成長が重要な意味をもつということなんです。

ゴルフ場にはそれぞれの個性があります。世界にはたくさんのゴルフ場がありますが、全く同じコースレイアウトは存在しません。

大げさな表現にはなりますが、風や気温などの自然条件までふまえれば、すべてのラウンド、あらゆるプレーが新しい経験となりえる。そして、一緒にラウンドするプレーヤーの存在も同様の意味をもちます。

さまざまなタイプのゴルファーとのプレーは、間違いなくあなたの経験値をあげてくれます。

自分よりスキルの高いゴルファーであれば、場合によっては学ばせてもらえることさえあるでしょう。

このようなさまざまな経験値の積み重ねは、驚くほどにあなたのメンタルを鍛えてくれます。

より多くの場数を得ようとする積極的な姿勢があれば、遠くない将来に、スタートホールのティイングエリアで、プレッシャーを楽しんでいるあなた自身を俯瞰的にみることができるかもしれませんよ。

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