「早くゴルフが上手くなるためには?」100切りを目指す初心者ゴルファー、90切り80切りを目指す中級者にも知ってもらいたいゴルフが上達するメソッド、今回のテーマは「プレショットルーティン」。
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自然体はスイングの再現性を高めます
都会の喧騒を離れて大自然のなかでプレーできるゴルフは、それだけで充分気持ちのよいものですよね。
ですが、コースにいるときは、意識して笑顔でいることを心がけて、気が合う仲間と会話をするなどして、よりリラックスする状態を保つようにしてほしいんです。

もちろん、ショットがうまくいかなったときは眉間にしわも寄せるでしょうし、パッティングでミスをすれば、悔しさをひきずって落ち込んだ顔になることもあるでしょう。
切り替えて、集中力を高めるときは、真剣な表情にもなっちゃうでしょう。
ただですね、ちょっと競技的な視点からも、意図的にポジティブな明るい心理状態に切り替えること、そして、持続することを意識してほしいんです。
体を柔軟に動かすために、ストレッチをするのと同じようなイメージですね。
心を軽やかにするポジティブな明るい気分は、それだけでリラックス感をもたらせてくれますし、これがプレーのパフォーマンスにたいして、想像以上に、本当に大きな影響力をもちます。
なぜなら、リラックスした心理状態ともいえる「自然体」は、スイングの再現性を高めてくれて、必然的にナイスショットの数を増やしてくれるからなのです。
ゴルフに限らずですよね。何事にも共通していることですが、慌てていては、局面でも、長期的にみても、冷静な判断ができなくなるものです。
深呼吸して、落ち着いて、日常のような自然体を取り戻すことで、持ち得る最良の思考能力を発揮することができるようになります。
ゴルフのスイングでも、まったく同じ。

「無欲無心になれ」とは不可能なことに近いかもしれません。ですが、本当にリラックスした自然体とは、それに類似していると思うんです。
欲がなく、自然体になればなるほど、さまざまな動きに「オートマチック」がうまれる。
無意識に動くことになるので、決して欲しくはない、望ましくもない「余計な力み」や「雑な動き」が生じなくなるのです。
ゴルフのプレーにおける欲というのは、とてもわかりやすいですよね。
「飛ばしたい」「いいところを見せたい」など、求めるべき本質とは、対極にいる欲です。
特に、ドライバーを打つときは、欲の種類が多いし、ダイレクトに心理状態が反映しやすい。出来るだけ飛ばしたいがために、ただでさえ力が入ってしまうもの。
「できるだけ遠くへ真っ直ぐ」という気持ちはゴルファーであれば誰もがわかります。
ただ、過ぎたる気合は余計な力みを生むことにもつながります、本当にマイナスな影響にしかなりません。
シンプルな表現にはなりますが、イメージはベストスイングを心がけること。そして、リラックスした自然体でショットに挑むこと。
この2つは、最もスイングの再現性を高めることにつながってくれるのです。
コースは外的要因のプレッシャーだらけ
そもそもスポーツを楽しみに来ている以上、笑顔で会話を楽しむのは自然なことにも思えますが、あえてリラックスな自然体を心がけるのには、他にも理由があります。
コースは外的要因となるプレッシャーだらけ、いやホントですよ。

内的要因は自分自身でのコントロールが可能ですが、外からの影響は遮断することができません。
大前提として、スコアの良し悪しはコースレイアウトとの勝負です。ナイスショットにはバーディーチャンスが待っていますが、ミスショットにはOBやバンカーなどのワナが待ち構えています。
この時点で、ワクワクする期待と、ミスをすることの不安が共存している、そして後者はプレッシャーを増大させる最たる要因になる。決して避けてとおることはできない。
おまけに、当たり前のことですが、ゴルフ場は屋外にあります。山岳コース、シーサイド、河川敷、どんな立地であるにせよ、大自然が相手になります。
それだけに、機嫌の波が激しい…。まだ、気温の上下のような季節的なものであれば、予報を確認しておくことで、事前の心の準備もできるかもしれません。
ですが、当日になって吹き荒れる風のような不安定な要素は、イレギュラーなタイミングで現れることもありますから、独特な緊張感をじわじわと味わわせてくれちゃいます。
このように、コースという現場では、様々なタイプのプレッシャーが知らず知らずのうちに加算されていきます。心理状態を自然体の反対側へと連れていこうとするのです。
厄介なのは、無意識のうちに加算されているので、気づきづらいということ。
「うわぁ、プレッシャーが溜まってきた」と自覚できることは、残念ながら、ほとんどありません。なので、意外なくらいに、メンタルのスタミナは消耗させられてしまう。
加算されたプレッシャーに打ち克つには?
打ち消すしかありません!
打ち消す手段はあります!
それは、インテンショナルにリラックスした状態をつくりだすこと!
それも、持続的に、かつ大げさにする必要があります。
メンタルのスタミナを消耗し過ぎると、意図する行動すら困難になりかねません。この状況下で自然体を保つには、大げさなくらいに、意図的に自らがリラックスを演出するしかないのです。
ドライバーでイメージ通りのナイスショットを打っても、むずかしいホールでバーディーをとれても、マナーを考えると大声で笑うことはできません。
でも、あなだの心のなかでは一瞬でもいいから、達成感と満足感を満喫しましょう。
あなただけのオリジナルの「プレショットルーティン」をつくる
専門的とまではいえませんが、メンタルのジャンルに入るセルフワークとして、「プレショットルーティン」というものがあります。
スイングの前の一連の作業を固定化、ルーティンとする概念のことです。

それほどメジャーなキーワードとして認知されていないかもしれませんが、おそらく上級者レベルで実施していないゴルファーはいないでしょう。そして、トーナメントを観ていると、プロの選手たちは見事なまでに一定のリズムでルーティン化していることがわかります。
先にお伝えした、スイング始動のさまざまなパターンも、それにあたります。
ルーティンとは「習慣化」という言葉に言い換えることもできますが、習慣にしてしまうことの最大のメリットは、さまざまなことを無意識にオートマチックにできるようになる、ということ。
メンタルのジャンルでいえば、望ましいリラックス状態を、オートマチックにつくることができる。
もちろん、テクニカルな部分でいえば、必要な集中力や、スイングの再現性を高めることにも直接的につながります。
具体的な作業としては、ボールの後方に立って目標を定めることや、素振りやワッグルなどがあります。ショットの前の動作としては、ある意味では自然で必然な作業でもあるわけです。
ただ、「プレショットルーティン」という考え方は、少し発展した意味あいとしてとらえます。
この一連の作業を、一定のリズムと時間で完了できるように、固定化することをいいます。。
極端な表現をすれば、固定化された作業に集中することで、自分だけの世界をつくり、外的な要因をシャットアウトする、そんなイメージと思ってもらってもよいでしょうか。
呼吸だけに集中して雑念を振り払う、というようにきくと、瞑想と同じようなとらえかたをされる人もいるかもしれません。
「ミスをしたらどうしよう」という不安や、「さあ飛ばすぞ!」というマイナスに作用しそうな欲望などは姿を見せず、いったんルーティンに入り込んだら、習慣化された作業をフィニッシュまでこなすだけ。
前述したように、毎回のリズムと時間が一定であればあるほど、この作業は威力を発揮します。その威力たるや、想定以上ですよ!
よくトーナメントを観ていて、優勝争いをしている選手にむけて。実況とともにいる解説者から「リズムが早くなっていますね、よくないな」という言葉がいわれることがあります。優勝争いのプレッシャーが、プレショットルーティンのリズムさえも狂わせるという様子をあらわすものですね。
それほどに、プレーの中でのリズムやルーティンは、直後の結果をも左右するものだということなのです。
さいごに
プレーファーストの観点からも時間をかけ過ぎてはいけません。ですが、許容される範囲ではリラックス状態をつくるため、ショットの精度を向上させる意味でも、必須の習慣だと思ってください。
トーナメントプロの真似をしてもよいし、身近にいる上級者に尋ねてみてもよいでしょう。
オリジナルのプレショットルーティンをつくり、セルフワークとしての自然体を体感してもらえればと思います。慣れてしまえば、文字通りルーティン化できてしまえば、おそらく意識すらしなくなるかと思いますよ。ぜひ取り組んでみてくださいね。
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